私は九州の片田舎に住んでいるんですが、自然が豊かで食べ物もおいしい、少し行けば都会もあって大変住み心地のいい場所です。しかし息子にはもっと広い世界を見てきてほしいとの希望があり、幼稚園の頃から英語を学ばせています。最近の英語学習は進んでおり、スピーカーを内蔵したペンでテキストの英文に触れるだけで正しい発音でしゃべってくれる。先生が英語しゃべれなくても大丈夫なんですね!と感心すると同時に「これが我々の子供時代にもあったらなぁ」というくやしさも込み上げてきます。
私の英語奮闘記
(お時間無い方はこの章は飛ばして頂いて構いません)
私は今住んでるこの街で生まれ、英語とは全く縁の無い中学、高校時代を過ごしました。最も苦手な教科が英語だったと自信を持って言えます。当時の私は「英語なんて誰も使っていないのに、なんのためにあるの?」くらいに軽く考えていました。その考えがひっくり返ったのは関東の大学(工学部)に進学してから。周りにはうじゃうじゃと(失礼な表現でスミマセン)外国人がいて、秋葉原などに行くと日本人より多いくらい。当然駅前でよく道をたずねられます。当時最も得意だった英語は「I’m a stranger too.(私もよそ者です)」なにを聞かれているのかも分からないままこう答えてました(笑)大学3年の春休み「このままじゃヤバイ」とようやく焦り始め、1ヵ月間の短期アメリカ留学(一般家庭にホームステイしながら語学学校へ通う)へ参加。ホームステイ先の家族との会話は困難を極めました。数字の2「ツー」や「テーブル」などこれまでの人生で当たり前に使ってきた英語が通じません。たった1ヵ月で英語が上達するわけもなく、はちゃめちゃなまま短期留学は終了したんですが、この経験を通じて「これまで如何に小さな世界で生きてきたのか」を実感することができ、そして「人間せっぱつまるとなんとかなる」という妙な自信を得ることができたのは大収穫でした。
英語教育被害者の会
この経験がきっかけとなり就職後の配属はなんと英語が必須の部署。そこで多くの海外出張と3年間の海外駐在も経験し、今でも毎日英語を使って仕事をしているんですから不思議なものです。しかしこの30年間あらゆる英語学習を試してきましたが「英語ができるようになった」という実感は全くありません。「本気で勉強してこなかったから」という悲しい言い訳とともに声を大にして言いたいのは「日本の英語教育(方策)は間違っている!」そう我々日本人は皆「日本の英語教育の被害者」なんです。
私が個人的に感じる主な間違いは以下の3つ
- 「カタカナ記載の和製英語が未だに使われている」最初にカタカナを振った日本人を恨めしく思っているのは私だけでしょうか?(笑) 2は「トゥー」Tableは「テイボー」TVは「ティーヴィー」聞いた発音をそのまま書いてくれれば良かったのに。 そして一番の疑問は、なぜ今でもこの間違った和製英語達を使い続けているのか?どれだけ英語学習の弊害となっていることか。そろそろ和製英語を法律で禁止にしませんか?
- 「英語の文法に力を入れすぎ」これは多くの方が指摘されていますので説明不要。日本語しゃべる時にそれほど文法気にしてないですよね。中学高校でこれに費やした時間を返してほしい。
- 「必要にせまられる場面がない」関東圏に住んでいれば別ですが日本に住むほとんどの人は日常生活に英語って必要ないですよね。「習うより慣れろ」と言われても慣れる機会がない。素振りだけやらされて全く試合に出してもらえない高校球児と同じ状況。たまには試合に出してもらわないとモチベーションが保てません。
社会に出てから現実を知る
多くの日本人が中学、高校で英語を勉強してきたと思います(真面目にやったかどうかは置いておき)。大学に行った方は英語が必須科目ですよね。それだけの経験をしてこられたんですからある程度の実力はあるはずです。しかし社会に出てみるとなぜか全く通用しない。メールなら分かるけど電話だとパニック。そりゃあそうです、私たちが学んできたのは主に受験のための英語であって、社会で生き抜くための英語ではないからです。幼い頃から「これが英語だ!」と洗脳され続けて、いきなり社会に放り出される。素振りしかやったことないのに大リーグのバッターボックスに立つようなものです。
2020教育改革という取り組みがスタートし、小学生からの英語教育が義務化されるようですが「これまでの間違った教育の前倒し」では意味がなく、むしろ更に強い洗脳を与えるだけのような気がしてなりません。
英語を話せるようになるお勧めの方法
ではどうすれば英語を話せるようになるのか? 様々な勉強の手法がありますが、私の考える一番のポイントは「せっぱつまった状況を作る」これにつきると思います。最も手っ取り早いのは「外国人の友人を作る」なんですが、そう簡単にはできません。まして私のように田舎に住んでいたらなおさらです。SNSの出会いっていうのもやや抵抗ありますね。
そこで私がお勧めする方法が最近急速に普及してきたオンライン英会話。Stay Homeで安全に英語が学べます。私が昨年受講したコースは全員フィリピン人の先生で、約100名が在籍されており好きな先生を毎回選べます。駅前留学と比べてリーズナブルだしフィリピンだと時差が1時間しかないというのもなにかと利便性が高いですね。私が受講している時に息子が飛び入り参加してきたことがあるんですが「お父さんと息子さん交互に教えてもOKですよ」と言って頂いた時「これは使える!」と確信しました。使い方としては普段の練習の成果を試す、まさに交流試合のイメージです。せっぱつまった状況を作り、それが刺激となって次の練習のモチベーションとなる。そのへんの英会話教室に通うより効果絶大かと思います。週に1回30分の受講で十分。もう少し息子が単語を覚えてきたら、そのうちに試したいと思っています。
英語学習の未来
急速なグローバル化が進む現代において、英語が当たり前になる時代はすぐそこまできています。その時世界から取り残されないために、そして英語教育被害者をこれ以上増やさないためにもオンラインでの英会話授業をフル活用すべきかと思います。
オンライン英会話で1つ残念なのは(私の知る限りでは)日本人ではない世界の生徒と同時受講ができないこと。例えば中国人、韓国人、台湾人、そして私の息子、同年代のこの4人が同じ授業を受けたら面白いと思いませんか? それが5G環境下のVR(バーチャル・リアリティ)授業だったりしたら、もう海外留学なんか不要ですよ。そしてこの授業を通じて4人が親友になったりしたらドラマですね。
英語が紡いだ小さな絆が、国際社会の大きな架け橋となっていく。それは様々な問題を飛び越える未来への架け橋。英語を学ぶってワクワクしますね。
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